現在、新型コロナウイルス感染症に対する漢方製剤が期待されており、日本感染症学会から金沢大学の小川恵子先生の発表がありました。どのお薬も当クリニックで処方可能です。来院が不安な方や遠方の方など、当クリニックのオンライン診療でも診察と処方が可能です。
1.予防(無症状病原体保有者も含めて)
漢方薬には免疫システムを活性化し免疫力を上げる働きが報告されています。無症状病原体保有者の病原体陰性化の促進も期待できます。以下の二つの漢方が有用です。
・補中益気湯
感染リスクを下げることを期待して、院長も飲み始めました。補中益気湯はインターフェロンの産生に関連すると報告されています。
・十全大補湯
NK細胞機能が改善され、また抑制系も活性化されることから、過剰な炎症の予防も予想されます
2.軽症から重症までカバー
・清肺排毒湯
幅広い病状に効果が期待できます。当院では軽症の方の重症化予防として、軽い咳や微熱などの感冒症状がある方に処方しております。
日本のエキス製剤にはありませんが、組み合わせて同様のものを作ることができます。麻杏甘石湯+胃苓湯+小柴胡湯加桔梗石膏を一緒に服用します。
3.軽症型(肺炎がなく倦怠感のみ)
胃腸の不調を伴う場合 香蘇散+平胃散
発熱を伴う場合に 黄連解毒湯、清上防風湯、荊芥連翹湯
悪寒を伴う場合に 葛根湯、麻黄湯、麻黄附子細辛湯
この時期、免疫力向上のため、また、軽い咳や微熱、倦怠感のある時、漢方が治療の助けになると期待されています!
引用:COVID-19感染症に対する漢方治療の考え方 小川恵子(金沢大学附属病院漢方医学科)